光一さんとJUMPのアルバムの話です

えーと。光一さんの特番を見ましたが、あまりに壮絶すぎて、安易に感想を書くのがためらわれます。なので、短く言いますが、やっぱり光一さんはすごいわ〜。知ってたけど。

そして、ジャニーズ事務所ってすごいわ〜。だって他の事務所のアイドル…アイドルに限らずアイドル的な人気を誇るタレントさんや俳優さんって、あそこまで裏方の仕事を要求されませんよねえ。そりゃあ小栗旬が映画監督をやったように、売れっ子になれば自分のやりたい事をやらせてもらえるんだろうけど、ああいうのは完全に例外じゃないですか。

光一さんが10年SHOCKをやり続けて、30代になった今、SHOCKの制作に全面的に関わっている、と言う事よりも、10年前、まだ若くて世間的にはただのアイドルでしかなかった光一さんを、こういう風に育てていこうとした事がすごいですよねえ。アイドルとしてトップに上り詰めた人をそこで終わらせず、彼の才能をさらに多方面から引き出し、こんな風に育ててしまったジャニーさんとジャニーズ事務所はやはりすごい。そして、そんな人は光一さんだけじゃなくてたくさんいるんだから、やっぱり、事務所がまるごと特殊なんでしょうね。光一さんみたいな人が、たくさんいるわけじゃないですか。少年隊や滝沢さんはもちろんですが、他のデビュー組の子たちも、自分のコンサートの演出構成は自分でやるように育てられているわけで…。うん、あの事務所は、男子の育て方を知ってる気がします。(売り出し方は知らないのかもしれん(笑)

去年かな、V6コンで坂本くんじゃなくて岡田くんが構成をやったと聞いた時も、今年の、スマコンの構成が中居くんじゃなくて香取くんだと聞いた時も思ったのですが、言われた事を言われたとおりにやるだけでは、いくらキャーキャー言われようと、つまらない、やりがいのない、疲れるばかりの芸能活動なんでしょうね。短命なものと決まっていたアイドルの寿命を延ばしたのは、もちろん、SMAPがアイドルの仕事の幅をグッと広げ、アラフォーになってもアイドル兼一流芸能人であり続けているからだと思います。でも、それだけじゃないよね。「アイドル」が、男子一生の仕事でありうるために、ジャニーズ事務所はアイドルの使用方法を変えたんだと思います。創造性を要求される、やりがいのある仕事にね。

…そんな変化の最前線は、メンバー全員が楽曲制作に参加したというJUMPのファーストアルバムでしょうねえー。あれは…うーん…正直、若干残念な出来でありました(^_^;)。シングルは良曲に恵まれていると再確認したし、「TIME」はやっぱり好きだし、メンバーの作詞もなかなか楽しかったんだけどね。

正直、まだ、オリジナリティがまるでないと思ってしまったんです。JUMPというグループとしても、タレント個人としても。絵画にしろ、文学にしろ、音楽にしろ、何かを作り出したいと考えた時、初心者は、意識的であるか無意識であるかは別として、たいてい誰かの物まねをする所から始めるものでしょう。無意識であっても、日ごろ自分がよく接している、好きなものに似てしまうものです。

JUMPは今のところ、まだその段階かなあ(^_^;)。その、似てしまった対象が、ジャニーズ外の、例えばバンド系だったり、洋楽だったり、K-POPだったりすれば、まだ良かったのかもしれないけど。どの曲においても似てしまったのは、先輩Gの楽曲という気がするんですよねー。どの曲も、嵐みたい!光GENJIみたい!SMAPみたい!NEWSみたい!と、いう感想がまず出てきてしまう。(私は、カツンみたいなユアシドが好き。そしてデビュー前のカツンみたいなタイムが好き。)彼らはおそらく、自分たちが正統派ジャニーズアイドルである事や、自分たちの売りが先輩Gには無い若さである事などを、叩きこまれているのでしょうねえ。

JUMPは、10人と言う大所帯である事を生かす事で、パフォーマンスのオリジナリティは、すでに手に入れていると思います。でも、楽曲制作という分野では、人数が多いという事はオリジナリティを確立する妨げになる。タンバリンなどという無理矢理な表記で「全員参加」を売りにするより、楽曲制作をやりたい子、やれる子にだけ、そのチャンスを与えてあげればそれでいいんじゃないかなあと思いました。

なんだか、デビューしたのにいつまでたってもジュニア界隈に振り回されて、放置されているようにしか見えないJUMPですが、同世代デビュー組ライバルがいないという強力な武器で、小中学生の間ではかなりの人気。それに、ライブの多さ、そしてチケの取りやすさで、大金を落とす大人のファンも最近増えているような気がします。ライブがあまりに少なかったり、チケが取りづらかったりする先輩Gから少しずつ降りてきてるのよねー。私がさっき「残念な出来だった」と言ってしまったアルバムだって、カツンのより、エイトのより、数字だけ比較すれば売れたんだよ。もうトップアイドルだよ!

JUMPの10人の中から何人が、楽曲制作を続けていくのか、誰がどの道に進むのか、本当に楽しみですね。外野からではありますが(だって私にはハッシーがいるから!)、甥っこを見守るような気持ちで見守っていくつもりです。