妖怪人間ベム Ep3-1

3話も良かったと思います。感動しました。1話を見た時は、妖怪の悲しみや切なさに共感して、泣けるドラマになるんじゃないかと思ったのですが、もっとずっと地に足のついた、良質の人間ドラマになってきましたね。ちょっと、テーマがね、真面目すぎてくさくてね、こそばゆい気もするんだけど、こういうドラマって最近なかったから、逆に新鮮で、そこがいいのだ!って感じです。

どうせ死ぬのに、みんな死ぬのに、どうして生きるの?

なんてくさいテーマなんだっ!かゆいっ!これは小学校の道徳の時間か?こんなテーマを直球で投げてくるドラマなんて、普通なら引く。イラッとする。絶対に見ない。

でも、「妖怪人間ベム」の世界観が、そういう私の心の壁を取り払ってくれるらしいんですよね。素直に感動してしまう。美しい夕日や、空や、花、そしてもちろんベム梨さん(笑)、宝物のように美しい映像たちの力が大きいなあ。美しいと言えば言葉もいちいち美しくて、脚本の方のセンスの良さにしびれます。物語の構成も上手で、真面目でくさいだけじゃない、エンターテイメント作品に仕上げようとしてくれているところが嬉しい。構成という点では、ちょっとエピソードを詰め込み過ぎのようにも思うんだけど、そのどれも削れないような気がするので、南極物語のように、ちょいちょい尺を伸ばして、脚本家さんにプレゼントしてあげたい感じです。