妖怪人間ベム Ep4-1

だって幸せじゃないですか?何かをしてあげたいっていう相手がいるのって。

妖怪人間たちには親がいないんだなあという事を、改めて考えています。ベロには一応、親代わりのベムとベラがいるけれど、ベムとベラには、親に慈しまれ、守られ、育まれた子供時代なんて、一瞬もなかったんだよね。私は、彼らが人間になりたい理由が薄い!と、ずっと思ってきましたが、ほとんどの場合愛されて生まれてきて、期間の長さや質に差はあれど、基本的には親に愛されて育つ、それだけで、妖怪人間が人間になりたい理由になるよなあ、なんてね。

何かしてあげたいと思う気持ちがあるだけでいいんじゃないですか?

餃子を作った事もないベラ。ハグの経験すらなかったベム。ずっと3人だけで支え合って生きて来て、お互いを思い合う気持ちがどんなに強くても、その気持の表現方法ってやつは、自然に身につくものではありませんよね。愛されて育たなければ人を愛する事は出来ない、などと、偏った事を言うつもりはありませんが、愛情表現の豊かさは、愛された経験値に左右される、これはしょうがない事だと思います。親に愛された事のないベムベラが、親代わりとしてベロを愛そうとしている、守られた事のない妖怪人間が、お互いを守ろうとしている、そんな疑似家族の切なさが、泣けました。

4話、すごーく良かった!個人的には、一番好きな回になりました。

私も、放火犯の彼女と同じようにロンリー独女なんで、彼女にわが身を投影して身につまされるところも無くは無く。で、そういうわが身を投影させられるタイプのドラマは、基本的に大嫌いだったりします。テレビにはひたすら、楽しい事と萌える事を求めているので、シビアな現実なんてドラマの中にまでいらんいらんいらん!って感じです。だから、あんまり楽しみにはしていなかった4話ですが…

ベム一家のお互いを思い合う温かい気持ちと、長い間3人だけで生きてきた絆の強さが胸にしみて、超感動。ラストのハグシーンをリピって涙。

顔も知らない誰かでも、無事なんだって思ったら、ちょっとは嬉しくない?

あの震災の時、多くの日本人がこの気持を共有しましたよね。顔も知らない誰かの命が、次々に失われていく事の恐怖も、私たちは共有しましたが、このドラマでは、そっち側からのアプローチはしない。3話といい4話といい、そこが素敵です。

高視聴率おめでとうございます。来週は裏がワンピースだそうで(^_^;)。ヲタクはさらなる布教活動をがんばりたいと思います。